犬がらっきょうを食べるのは危険!誤飲時の症状・対処方法

食べ物

犬がらっきょうを誤飲した!どうしたら…?

このように愛犬がらっきょうを誤飲して困っている飼い主さんも多いのでは?

今回は、犬がらっきょうを食べてはいけない理由と誤飲時の症状と対処方法について解説します。

この記事の監修者
福田 祥子

ブリーダー歴:30年
繁殖犬種;10種以上
繁殖頭数:3,500頭以上
株式会社プレジールケンネル代表として犬の繁殖業を務めつつ、巣立っていった子犬たちのアフターケアとして相談やトレーニングも携わっている。

【結論】犬にらっきょうはNG!命の危険は?

食卓やキッチンでうっかり落としてしまったり、人の食事から興味を持ったりと、犬がらっきょうを口にしてしまう危険は意外と身近に潜んでいます

らっきょうに含まれる「アリルプロピルジスルフィド」などの成分が、犬の赤血球を破壊し、重い貧血を引き起こす可能性があるからです。

もし犬がらっきょうを食べてしまった場合は、少量でも「大丈夫だろう」と自己判断せず、すぐに動物病院へ連絡して指示を仰いでください。

犬がらっきょうを食べた時に起こる症状

愛犬が食べてしまったけど、どんな症状が出るの?

症状の例・嘔吐や下痢などの消化器症状
・貧血による元気消失
・歯ぐきの色の変化(白っぽくなる)
・呼吸が速くなる

症状が出るまでの時間は?

30分前に食べたけど、まだ元気にしている…。

犬がらっきょうを食べてしまっても、残念ながらすぐに中毒症状が現れるわけではありません。

摂取量にもよりますが、一般的には食後数時間から、貧血などのより重い症状は1日から3日ほど経ってから現れることが多いです。

犬がらっきょうを食べてしまった時の対処方法

経過時間と症状に関係なく、直ちにかかりつけの獣医さんに電話相談しましょう!

電話する際に伝えるべき情報

・食べたもの

・食べた量

・食べたであろう時間

・確認できる症状

など・・・

動物病院で行われる処置は?

動物病院では、まずいつ、どれくらいの量がらっきょうを食べたかを確認し、時間によっては催吐処置(吐かせる処置)や活性炭の投与で吸収を抑える処置が行われます。

その後、血液検査で貧血の進行具合などを確認しながら、点滴による全身管理や、重症の場合は輸血といった集中治療が行われる場合もあります。

犬にらっきょうを与えてはいけない理由

犬にらっきょうを与えてはいけない最も大きな理由は、らっきょうを含むネギ属の植物に含まれる有毒成分にあります。

これらの成分(アリルプロピルジスルフィドなど)は、犬の体内で赤血球を傷つけ、酸素を運ぶ能力が低下する「溶血性貧血(ハインツ小体性貧血)」を引き起こすんです。

この貧血が進行すると、臓器への酸素供給が不足し、最悪の場合、命に関わる非常に危険な状態に陥る可能性があるため、絶対に与えないでください。

犬がらっきょうを誤飲しないための3つのコツ

犬の届く場所に一切置かない

食卓の上や低いカウンター、調理台など、犬が鼻先や手(前足)を使って届く可能性のある場所にらっきょうを置くのは絶対にやめましょう

たとえ少量でも犬にとっては危険なので、人の食事中や準備中も、犬を近づけさせないようにすることが大切です。

保管場所を工夫する

らっきょうの瓶やパックは、犬が開けたり倒したりできないよう、必ず扉付きの高い棚や冷蔵庫の中にしっかりしまってください

特に好奇心旺盛な犬や、物をいたずらする癖のある犬の場合、犬が興味を示さないような、完全に隔離された場所を選ぶことが重要です。

そもそも家庭に置かないという選択も

犬が物を口にしてしまうリスクが高い家庭や、誤飲対策を徹底するのが難しい場合は、最初かららっきょうを家庭に置かないという選択も賢明です。

犬の安全を最優先に考え、万が一の事故を防ぐためには、危険な食材は持ち込まないのが一番安心できる方法かもしれません。

まとめ

今回は、犬がらっきょうを食べてはいけない理由と誤飲時の症状と対処方法について解説しました。

愛犬の健康的で安全な食生活のために、この記事が役立ちますように!

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